脳神経内科
脳神経内科とは?
脳神経内科は脳や脊髄、神経、筋肉の病気をみる内科です。体を動かしたり、感じたりする事や、考えたり覚えたりすることが上手にできなくなったときにこのような病気を疑います。症状としてはしびれやめまい、うまく力がはいらない、歩きにくい、ふらつく、つっぱる、ひきつけ、むせ、しゃべりにくい、ものが二重にみえる、頭痛、かってに手足や体が動いてしまう、ものわすれ、意識障害などたくさんあります。まず、全身をみることが出来る脳神経内科でどこの病気であるかを見極めることが大切です。その上で骨や関節の病気がしびれや麻痺の原因なら整形外科に、手術などが必要なときは脳神経外科に、精神的なものは精神科にご紹介します。また、感じることの中には見たり聞いたりする能力も含まれますが、眼科や耳鼻科の病気の場合もあります。
認知症
認知症は加齢と共に増加し、現在200万人を超える勢いで、65歳以上の10人に1人の割合で認められます。なおその15%は症状が認知症でも原因はいわゆる治せる認知症です。そして40%を占めるアルツハイマー型認知症には症状の進行を遅らせることのできる薬があります。当院はCT、MRI、SPECTそしてPETなどの画像診断を積極的に行っています。
認知症によくみられる症状
・今日が何日かわからない。季節がわからない
・今朝(昨日)食べたものの名前が出てこない or 食べたことを忘れる
・質問が理解できず同じ話を言う or ごまかすことがある
・お財布をなくしたり、鍵の置き場所を時々忘れる
・風呂に入らない、着がえをしない、いつも使う家電が使えない等の生活・家事能力がおちている
・今朝(昨日)食べたものの名前が出てこない or 食べたことを忘れる
・質問が理解できず同じ話を言う or ごまかすことがある
・お財布をなくしたり、鍵の置き場所を時々忘れる
・風呂に入らない、着がえをしない、いつも使う家電が使えない等の生活・家事能力がおちている
認知症の簡易観察テスト
1.3品の描かれたカードを患者さんに示し覚えていただく(遅延再生)
2.今日は何月何日ですか、と問う(見当識)
3.100-7=?、93-7=?(計算能力)
2.今日は何月何日ですか、と問う(見当識)
3.100-7=?、93-7=?(計算能力)
4.10時10分を描いて下さい(時計描写)
5.先ほどのカードにはなにがかいてありましたか?
5.先ほどのカードにはなにがかいてありましたか?
パーキンソン病
パーキンソン病は脳の中の「ドパミン」と呼ばれる物質の不足により運動機能の低下が起こります。
αシヌクレインというタンパクが凝集して蓄積することでドパミン神経細胞が減少すると考えられています。
・静止時振戦(静かにしている時に手足、時に下顎がふるえる)
・筋肉が強張る(動作にぎこちなさが見られる)
・動きが遅くなる(素早い動きができなくなる)
・方向転換が難しくなる(軽く押されるだけでバランスが崩れる)
これらが特徴的な運動症状と考えられていますがそのほかに多彩な非運動症状(意欲の低下、睡眠障害、痛み、しびれなど)が見られるます。
αシヌクレインというタンパクが凝集して蓄積することでドパミン神経細胞が減少すると考えられています。
・静止時振戦(静かにしている時に手足、時に下顎がふるえる)
・筋肉が強張る(動作にぎこちなさが見られる)
・動きが遅くなる(素早い動きができなくなる)
・方向転換が難しくなる(軽く押されるだけでバランスが崩れる)
これらが特徴的な運動症状と考えられていますがそのほかに多彩な非運動症状(意欲の低下、睡眠障害、痛み、しびれなど)が見られるます。
パーキンソン病のSPECT検査装置を使った画像診断
・ドパミントランスポーターシンチグラフィー (Dat Scan)
脳の中の線条体にドパミン量を調整する部分(ドパミントランスポーター)がありドパミン神経細胞が減少するとドパミントランスポーターも減少します。
・ドパミントランスポーターシンチグラフィー (Dat Scan)
脳の中の線条体にドパミン量を調整する部分(ドパミントランスポーター)がありドパミン神経細胞が減少するとドパミントランスポーターも減少します。
正 常 パーキンソン病
(ドパミントランスポーターが (ドパミントランスポーターが乏しい)
しっかりと写し出されている)
・MIBG心筋シンチ
パーキンソン病になると心筋の交感神経受容体が減少していくことが知られていて検査で異常を呈することが診断の手がかりになります。
正 常 パーキンソン病
(心筋の交感神経受容体が集まって見られる) (心筋の交感神経受容体が見られない)
認知機能がより早い段階で障害されるレビー小体型認知症もパーキンソン病と同様の検査結果を呈します。
RI検査(微量の放射性医薬品を投与し、体内で組織の働きをSPECT検査装置などで画像化する検査)はパーキンソン病診断の重要な手がかりになります。
認知機能がより早い段階で障害されるレビー小体型認知症もパーキンソン病と同様の検査結果を呈します。
RI検査(微量の放射性医薬品を投与し、体内で組織の働きをSPECT検査装置などで画像化する検査)はパーキンソン病診断の重要な手がかりになります。
あわせて診断は診察や経過を見て総合的に判断されます。
てんかん
てんかん
てんかんの診断は、発作症状がてんかん発作なのか違うものなのか、またはてんかん発作に違う疾患の発作が混じっているものなのかをまず診断します。発作の診断のためには、発作開始時の自覚症状や、外観からの観察で得られた他覚症状をできるだけ詳しく確認することが大切です。発作がおきた状況、発作がおこる前の症状(頭痛、イライラなど)、時間経過、誘発因子(発作をおこしやすくする要因)、発作中の行動などを確認します。そして、てんかん発作であることが明らかになったら、発作型診断、原因の究明、病型診断を行います。しかし、直接発作を目撃した人からの情報が得られない、脳波検査でも発作型に対応する異常が認められない、などの理由で診断のつかない例もあります。
てんかんの発症年齢
乳幼児期から高齢期まで、全ての年代で発病します、3歳以下の発病が最も多く、80%は18歳以前に発病すると言われています。
最近の傾向では、人口の高齢化に伴い、脳血管障害などが原因となる高齢者の発病が増えています。
最近の傾向では、人口の高齢化に伴い、脳血管障害などが原因となる高齢者の発病が増えています。
頭 痛
緊急性のある頭痛(ただちに検査が必要)
突然の今までに経験したことのない頭痛、持続性のめまいはクモ膜下出血や小脳・脳幹出血が疑われます。緊急的に脳CTやMRI検査のできる医療機関を受診して下さい。また常備薬などが効かない頭痛・めまいでは片頭痛や脳腫瘍が疑われますので脳神経内科や脳神経外科を受診して下さい。
くも膜下出血 今までに経験したことのない強い頭痛があります。
脳出血 頭痛の他に、片方の手足に力が入らない、しゃべりにくいなどの症状がみられます。
髄膜炎 脳を包む髄膜に病原体が感染し炎症を起こします。 発熱、首の後ろの痛みがあり意識障害な ど の 症状を伴うこともあります。
脳動脈解離 脳につながる血管の膜が裂けることで脳梗塞を起こしたりくも膜下出血を生じたりすることが あります。
緊急性から除外された頭痛
片頭痛 ズキンズキンと血管が脈打つような痛みが数時間から数日の間みられ、吐き気や嘔吐を伴う事
もあります。
緊張性頭痛 長時間同じ姿勢でいると肩や首の筋肉が緊張し、この事で血行不良をおこし締め付けられるよ
うな頭痛症状を起こします。
群発性頭痛 目の奥やこめかみに痛みが数分から数時間持続します。
男性に多く早朝に頭痛症状がみられます。
他の頭痛 気候や気圧の変化、人混みなど環境の変化、寝すぎや寝不足、二日酔いといった生活リズムの
変化によって頭痛を起こします。
緊急性から除外された頭痛の対処
片頭痛
ストレス、睡眠時間、天候の変化、アルコール摂取などにより悪化します。生活リズムに 注意しましょう。
早めの鎮痛剤は有効ですが、飲み過ぎると頭痛のもとになります。
緊張性頭痛
マッサージやストレッチが有効です。
ストレス、睡眠時間、天候の変化、アルコール摂取などにより悪化します。生活リズムに 注意しましょう。
早めの鎮痛剤は有効ですが、飲み過ぎると頭痛のもとになります。
緊張性頭痛
マッサージやストレッチが有効です。
緊急性から除外された頭痛の外来受診ために
頭痛ダイヤリーをつけると頭痛の頻度や起きやすさの傾向がわかり、症状等伝えやすいです。
頭痛がいつ頃始まったのか?
頭痛の継続時間、頻回か?
頭痛以外の症状は無いか?(めまい、吐き気など)
頭痛がいつ頃始まったのか?
頭痛の継続時間、頻回か?
頭痛以外の症状は無いか?(めまい、吐き気など)